2016年 夏アニメもほぼ終わりました。個人的には『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』がいちばん好きなのだけど(これを書いているときはまだ終わっていない。)、「あれアニメじゃないよね」と言われれば「その通り!」としか言えない現象で。声優さんもOPも脚本も演出もどれもレベルが高くて創造するって夢あるなあと思いました。この人形劇、何がいちばん良いって、主人公の漢っぷり。ボスの佇まいもまた別の男の良さがあるのだけど、とにかく「そこにシビれる!あこがれるゥ!」と言わずにはいられない言い回しや見得には「これで濡れない女性っているの?」と思わずにはいられません。池波正太郎さんの『男の作法』を愛読しているに違いねぇ……。女の子たちが悪漢たちを圧巻していく様も嫌いじゃありませんが、『北斗の拳』をはじめ、漢くさい作品はいまの時代こそ必要なのかもしれませんね。ルパンとか。まあ、というわけで、完走したアニメの感想をば。 ※ぼくの偏見を多分に含む。


  『Rewrite』……割とついていけない時も多かったので、惰性でとりあえず最後まで観た感は否めない。やっぱり原作が壮大過ぎるんだよ。2期確定してるのでそれまで待つ。

 『クオリディア・コード』……作画崩壊しすぎぃ!なんかそればかり気になってしまった。異能を含まない物理的に不可能なシーンを垣間見たときは「もういいよ! さっさと納めて!」という制作の声が聞こえたような聞こえなかったような。見た目って大事だな、と認識。

 『ばなにゃ』……癒し。この歳になるとよぉ、自分を優しく包み込んでくれるのはこういうアニメくらいなもんでさぁ……。

 『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』……ゲームとは違う展開で熱かった。戦闘シーンの作画もキレイでとても満足。原作の穢れを浄化できたのだ。

 『orange』……なんかもういろいろツッコミどころ満載でまさか今期最大のギャグアニメになるとは思いもしなかった。劇場版あるけどもうお腹いっぱい。

 『甘々と稲妻』……今期の良心。優しさで救えるほど世界は甘くないが、その優しさで救われる人はいるのだから。

 『タブー・タトゥー』……なんか途中から暴走した感。OPとキャラデザは好きでした。

 『Re:ゼロから始める異世界生活』……春アニメからの2クール。声優さんの本気を見せつけられた作品でした。最後まで観てよかった。

 『NEW GAME!』……今日も一日がんばるぞい! OPめっちゃ好き。くせになる。女の子って可愛いって認識させられる作品。可愛いは作れるのだ。

 『魔法少女?なりあ☆がーるず』……今期でいちばん楽しみだったかもしれない説。これはもう完全にぼくの趣味嗜好にはまっただけ。めちゃくちゃくだらねえ作品。ゲスト声優がいちいち豪華だったのもやみつき要因のひとつでした。

 『planetarian~ちいさなほしのゆめ~』……劇場版も併せて観てください! これはふつうに良い作品でした。涙腺が緩くなって嫌だね……。

 『この美術部には問題がある!』……なにも問題がない! 恋する乙女って面倒、だけど素敵。がんばって! と思わず声に出してしまう始末。オタクだけど可愛い伊万莉まりあちゃんが何かとあざとくて、それにやられるモブたちはあまりにも観ていて辛かった。

 『ReLIFE』……肉体的には若返りたいが、精神的には一歳だって若返りたくないとリリーでフランキー的に願ってしまう時がある。リライフできたら最高なのだろうか。否、断じて否。結局、ぼくたちはいま、この瞬間にも生起するリアルを生きるしかないのである。現実はいつだって厳しい。今の状態であの頃に戻れたらきっと変わっていた、なんてことはないのである。

「どうせあなたはどんな道を選んだって、今みたいな有様になっちまうんだ。いずれにせよ僕はあなたに出会って全力であなたをだめにします。」 ――『四畳半神話大系(森見登美彦)』

 『ラブライブ!サンシャイン!!』……正直すげぇ残念だった。最終話のひどさもあるけれど、個人的には11話の曜ちゃんの話はホントに不要だったと思う。一方でキャラの可愛さと曲の良さは最高でした。
 

 完走したのは14作品。喪失感出るほどの作品はなかったけれど、楽しめた時間もいずれ忘れちまうのだろうか。だからこそ、また新しい作品を求めるのだろう。求め続ける。